隣接地

このところ癖のようになった目眩に悩まされて、会社を休んでみたり出社しても生命活動を最小限に抑えたりして過ごしている。
季節の変わり目に本当に弱くなった。


今日は朝から、部下の身内に不幸があったと連絡があり、気の毒で言葉も出なかった。ずいぶん年の離れた弟で、生意気ざかりが可愛くて仕方ないのだと以前話してくれていた。若い命が、しかも突然喪われるのは、本当に痛ましい。本人もあまり実感がないのか、奇妙に冷静な様子がなおさらだ。


社内手続きなどバタバタしていたら、いつの間にか夕方になっていた。
評価面談とか、いくつかの打ち合わせであっという間に時間が過ぎていくのを遠い感覚で眺める。


帰りの電車は人身事故で三十分の遅れ。
忍び寄るような符号。時々、こんな日がある。


非日常は、時折こうして私たちに近づいてくるのだ。
思い知らせるように。