2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

劇的改造

ピンクの駅舎が水色に!

三月茶話

後輩の愚痴を聞くのもまぁ仕事のうちだ。

ボクはボクを裏切らない

昨日は復活祭だった。 この日を過ぎると、本格的に春になる。 そしてこの春は、別離が多い春だ。 長年私の心の片隅に静かな楽園を形成してくれていた、スペイン人の老神父が、帰国することになった。 数年前に遠くの教会に異動になり、以来年に一度くらい何…

緋牡丹

印伝の小銭入れを買った。オフィス近くの百貨店で目に入ったものだ。 前々から欲しいと思っていたが、なんとなく手が出なかった。 ふと目に入って改めて欲しいなーと思い、給料日だし買っちゃえ!と勢いで買ってしまった。「大事に使ってな」店員のおばちゃ…

永遠の姿を此に見む

たくさんの偶然が重なるから「奇跡」って云うんだ。 そんなふうに思うことがある。 三連休を利用して、生まれ育った街を訪れた。 幼少時に数年の空白はあるものの、思春期の、あの特別な時間を過ごしたのはこの土地だ。 ここで私は多くの友を得、自分の世界…

四月の底

世界が喜びの輝きに満ち溢れているとき、その強い光すら届かない深淵がある。 そこに横たわるもの。 その、静謐を想う。 別離の季節が訪れた。

花より団子

外に出ると、盛大な風花が舞っていた。 不思議なもので、断続的に雪が降るくせに積もるほどでもなく、そもそも雪が降るわりには肌に触れる空気に然程冷たさを感じない。この程度の風で、よく雪になるものだ。 昨日はうっかり一日引き篭もってしまい、何度か…

The Longest Spring

部門史上最高額の決算賞与を受給するも、種々の控除を経て手元に残った金額に愕然とする。 何でこんなに税金高いんだよ!うわーん。 思わず、各国の税制度と国民の満足度を調査した白書なんかを読む。 この環境でこの税率は、とても妥当とは思えない。日本の…

スーベニア

終電二本前の満員電車。 前に座ったコワもてのオジサンは、しかめっ面のくせに手にはミスドのボックス。家族へのおみやげだろうか、こんな時間にドーナツなんて。 飲んだ帰りにドーナツを買うオジサンに、果てしなく想像が広がるよ。

ONLY ONE, ONLY YOU.

最近、同僚に「ねぇ?一神教のひと」とか言われて驚いた。 そういえば私は日本ではマイノリティの一神教であるところのキリスト教徒で、彼らは概ね潜在的に仏教徒だ。 彼らにとって、私のそれはひとつの特徴なのだ。 普段意識しないが、こういう時に改めてビ…

Our Farewell

長年連れ添った同僚(というかもはや相棒)が、あと一週間で辞める。 誰かが辞めるとき、社内イラストレーターの私がいつも色紙に小さな絵を描くのが慣例みたいになっていて、今回ももちろん用意したのだが、コイツのときはとくに丁寧に描こうと思っていたの…

ドメスティックパーティ

大阪に父が出張で来ると、父娘水入らずで食事をする約束が、いつの間にか父の会社の人たちがオレもオレもと混ざってのお食事会になる。 ところが、最近かの会社がうっかりクライアントになってしまい、なんだか気まずい。こうなってしまうと、父なんかクライ…

その肌が知らない痛覚

押し黙るしかないような、そういう、沈黙から生まれる音楽がある。 傷口からゆっくりと流れ出る血液のように、重く鈍く、そして奇妙に潔癖な音だ。 何度も何度も繰り返して聴いたそれは、私もまたかつて流したはずの血液となって、私の中に還る。 そうやって…

冷気の色素

実家の母から電話があった。 月に一度くらいは、元気かと連絡をくれる。そちらはどうかと聞けば、連日大雪だと笑っていた。 実家の、雪景色の茶庭が好きだ。 冬に帰省すると、炉で温めた茶室のにじり口を開けて、静かに庭に舞い降りる北陸独特の牡丹雪を眺め…

希望的錯覚

おやしらずを抜いた。 切って削って割って抜いて縫ったらしいが、見えなかったのでよくわからない。ともあれ、一時間半に及ぶ大手術。(←大袈裟) しかしまぁ、緊張のあまり直前まで蒼褪めていたわりには、強力な麻酔のおかげで口を開けているだけですべてが…

成層の断面

所用のついでにオフィスの外に出たら、微かに花の匂いがした。 こんな街のまんなかで花なんて咲いているはずがないのに、春になるとどこからか花の匂いがする。 これは、木に咲く花の匂いだ。草に咲く花とは違う。 どこかのオフィスビルにあるルーフガーデン…

ボクらの理性批判

度を過ぎた揺るがなさや純粋さは、ひとつの狂気だ。 けれど、私が望んでいたのはそういうものだった。 十五年かけてひとつの誓言を成就させたその人を、私は狂人だと思う。 その誓いの成就はまた、私の望みの成就でもあった。 それならば、狂っているのは私…

雪の碑文

誕生日近くなると、旧知の友人知人からの連絡が増える。 移動の時期が重なることもあってか、バースデーコールを兼ねてちょっとした近況報告になる。 昨日は、数年ぶりに高校時代の友人からメールがあった。 何年空いても、思い出してもらえることは嬉しいこ…