自分の憤りの幼稚さに、時々うんざりする。オトナはそんなことわかった上で飲み込むのだ。理性と思いやりから。
そして、許すのだ。
でも、許されるだけの人はどうなるの?
柔らかい調和によって築き上げられた歪な世界を、大人になっていくつも見てきた。そうなる前にしなければならなかったことが見てとれるような、そういう違和感に私は耐えられない。
戦うのなら、まず正しくあるために。次に、そうあれないものたちのために。そして、それらのすべてを受け入れるために。
ひとは、尊厳に関わることにおいて怠惰になってはいけないのだ。